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製作:1993年1月12日
記事:1994年3月13日
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モノグラムの古いキット(私が購入したのはバンダイの提携品)で、部品点数が少なく大ざっぱな作りであるが、出来上がりのイメージが良いキットである。
最近のハセガワやタミヤの新製品開発状況を見ていると、そのうちに出てきそうな気がするので、あまり深入りしないで仕上げる事とした。
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◇コクピット・キャノピー
このキットのコクピットは妙な部品構成になっているのだが、フットペダル以外のものは一応揃っていて、デキ上がりは悪くないのでそのまま使用した。追加したのは、照準器とシートベルトだけである。
キャノピーは形、透明度とも問題ない。
キャノピーレールが省略されているので、0.3mmのプラ板で作ってやった。これは結構目立つので是非追加してやりたい部分である。
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◇胴体
基本形は問題がないと思う。パネルラインをいつものようにやり直したが、コクピット後部のアクセスパネル付近のモールドは間違っているので修正してある。
タイフーンの特徴である胴体後部の補強板は、ペーパーがけなどで消えてしまったので、0.1mmのプラペーパーで作り直した。
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◇主翼・尾翼
ここも基本形には問題がないようなので、パネルラインを直し、翼端灯を色付きのプラ材(パラソルチョコレートの棒)で作ってやった。また、両翼前縁の着陸灯はガラス部分はキットものを使ったが、中に仕切りを付けてライトを追加した。
20mm機銃は整形が難しかった。この部分はモノグラムキットの部品削減方針によって上下主翼と一体となっているが、普通に別部品として欲しかった部分である。
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◇エンジン・プロペラ
排気管やラジエータ部分は不満が残るが、手を入れるとなると大変なのでキットのままである。
ただ、エンジンカウリングの取付ビスは良いアクセントとなるので、注射針を加工したパイプを工具として使って再現してある。
基本的に手を入れない方針で製作したが、プロペラ・スピーナーだけは、キットのままでは見苦しいの手を加えてある。
まず、スピナー先端は一体整形になっているプロペラを切り離し、スピナー下部と接着する。この接合ラインは実機とは異なるので、パテなどで消してしまう。
次に、プロペラ用の切り欠きを開けてやるが、一度大きめのドリルで丸穴を開けてから「倒れた山型」になるようにデザインナイフとプラ板で工作した。
プロペラは取り付け部を追加工作しなければならないところだが、めんどうだったので、パーティングラインを整形してから、切り欠き穴に差し込み、瞬間接着剤で強引に固定してしまった。
こうするとプロペラ径は当然小さくなるのだが、このキットのプロペラはもともと5mmほど大きいので、こうしてもまだ大きいぐらいである。
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◇降着装置
主脚柱、タイヤ、尾輪ともキットのままである。ブレーキパイプを追加しようと思っていたのだが、付き方が分からなかったので省略してしまった。
タイヤハウジングや脚カバーはキットのままで充分だと思う。
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◇小物
なんと言ってもタイフーンといったら、両翼にズラリと並べたロケット弾である。
ここは、凝って見たい気もしたのだが、キットのまま使用してしまったが、デキ上がって見ると、そんなに悪くはないと思う。
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◇塗装・マーキング
キット指定のTP◎F(SN RB222)とした。
塗装はイギリス後期標準の上面:ダークシーグレイ+ダークグリーン/下面:メディアムシーグレイ。
Typhoon/Tempestは翼下面に識別用の白黒ストライプを付けているが、さらに、この機体では胴体後部下面にインベンションストライプを付けている。
ランデルは翼上面:Bタイプ50inch、翼下面:Cタイプ32inch、胴体:C1タイプ36inchである。
右側の虎のマーク、左側のキルマーク、それにシリアルはキットのデカールを使い、その他は全てマスキングとエアブラシで仕上げてある。バンダイの説明書には識別帯などの実機寸法が出ていて親切である。
ロケット弾には、先端の信管部分に黄色の帯があり、説明書きが弾体に書き込まれているようだが省略してしまった。
最後はいつものように、セミグロスのクリアーでツヤを整え、軽くヨゴシをかけてある。
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◇まとめ
大好きなイギリス機の中でも、もっともボリュームがあって好きな機体なので、もう少し作りやすかったら、後1〜2機作りたい所である。
この飛行機のキットは、他にレベル1/32があるが、キットに恵まれていない感が強い。1/72はこれというキットさえない状態である。そして、私がもっと好きなテンペストも、どこかのメーカーから1/48で出ないものだろうか!?
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◇参考資料
1) 世界の傑作機 No.70 タイフーン/テンペスト(1976年2月号)
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