MODELLBAU
1:48 中島 97式3号艦上攻撃機 (Nichimo)

Type97_Attacker_1
製作:1987年ごろ
記事:1994年7月19日
ニチモの古いキットだが、コクピット内部などは良くできているし、全面に凹彫りのパネルラインとリベットが表現されていて、当時としては傑作キットだった。
ニチモではこれと同時期のキットに、2式複戦99式陸偵/襲撃機1式戦闘機I型などがあるが、いずれも同様のできで、傑作キットばかりである。

最近、この他のキットは再販されていたようだが、このキットだけは見かけなかった。今のところ、1/48では唯一だと思うので、1つは作りたいキットである。

◇コクピット・キャノピー
コクピット内のパーツが全て(たぶん)用意されている。若干オーバスケールのものもあるようだが、そのまま組み立てれば問題なく精密なコクピットが再現できる。
キャノピーもそのまま使用。

◇胴体
ミニベビーモータを使ったアクションキットとのコンパチなので、どうも機首が太すぎるようだ。尾翼付近のカーブも少し違う気がするが、もちろん修正していない。

◇主翼・尾翼
このメーカのこの時期のキットの共通の欠点は翼後端が厚すぎることで、表面にはパネルラインやリベット、布張りなどが表現されているので、外から削る訳にもいかず困ってしまう。その中でもこのキットは、ましな方なのでそのまま使った。

この飛行機の主翼はだいぶ長く収納に問題が出ると思い、主翼を折り畳んだ状態を再現することとした。
主翼を切り離し、内部のフレームや折り畳み機構などを、プラバンで追加工作してあるが、技術未熟のためデティールはイマイチのできとなってしまった。
主翼は「ハ」の字に胴体に被いかぶさる訳だが、胴体側に「V」字型の支柱が付くので真鍮線から作り出した。この支柱は、左右で長さが違うので注意したい。

◇エンジン・プロペラ
エンジンカウリングは一回り小さいような気がするが、こんなものか?
プロペラは、特に問題ないと思う。

◇降着装置
特に何もしていない。ブレーキパイプぐらいは付ければ良かった。

Type97_Attacker_2 Type97_Attacker_3 Type97_Attacker_4
◇小物
やはり、問題は魚雷である。(この機体に爆弾は考えられない!!)
取り付け金具や、支持ワイヤ、尾部に付く安定板などを写真を見ながら充分に手を加えてある。

◇塗装・マーキング
日本機のハゲチョロ塗装の感じを出すために、まず最初に銀色を全面に塗り、その後、下面明灰色、上面暗緑色の標準塗装を行い、テープなどで塗装を剥いでハゲチョロを再現した。
いっしょに下地の銀色も取れたところは、筆でタッチアップすればOK。非常に感じ良く仕上がったと思っている。

マーキングはキット付属のデカールを基に、型紙+エアブラシで仕上げたが、手本にしたデカールがオーバースケールだったようで、尾翼のマークが少々大きめになってしまった。

◇まとめ
主翼を折り畳んだため、保管場所には困らないが、全体形が把握しにくくなってしまった。
もっとも、そのために、外形のまずさを気にしなくて済んでいるところもあるが・・・

◇参考資料
1) 世界の傑作機