MODELLBAU |
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1:48 三菱 零式艦上戦闘機52型 (Hasegawa) |
製作:1996年10月2日
記事:1996年10月10日 |
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ハセガワは最近、22型、32型、11型、21型と零戦の新シリーズを発売しているが、この52型はこれらの新シリーズとは違い、10年以上前に発売されたものである。
タミヤの52型丙より10年ぐらい発売時期は遅いのだが、凸彫りのモールドや細部表現、機首部の表現など甘さが見えるキットであまり良いキットとは言えない。 ハセガワが新零戦シリーズで52型系列も発売するかどうかは不明だが、どうせなら選手交代させたいところである。 |
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◇コクピット・キャノピー
コクピットはタミヤとは当然違った構成だが、良くできている。
座席の軽め穴をピンバイスで開口し、シートベルトを追加してある。 ヘッドレストの後ろにピンバイスで軽め穴はキットでも再現されているが、接着の際に埋まってしまったので、ピンバイスで開口してある。 キャノピーは、タミヤに比べて断然こちらの方が良くできている。タミヤのものは正直なところ塩ビでしぼり直すか、市販のキャノピーと交換したいようなデキであった。 |
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◇胴体
このキットは、ハセガワがまだ凸彫りの時代のキットなので、全面的にパネルラインを凹彫りに彫り直してあるが、水平尾翼の付け根あたりは少々怪しいデキになってしまった。
このキットの外観上の欠点は、キャノピー直前の機銃カバーの立ち上がりが鈍いことで、完成してから見ると、全く平らににさえ見える。 ここで、零戦らしさを無くしていると言っても良いぐらいイメージを損ねている。組立段階でこの欠点に気が付かず、ストレートに作ってしまったが、問題であった。 |
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◇主翼・尾翼
ここも、胴体同様に全て凹彫りに直してある。また、翼端の航行灯はクリア材で置き換えてある。
かたち的には、主翼がちょっと厚めのような気もする程度である。 |
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◇エンジン・プロペラ
エンジンは、プッシュロットが別パーツとなっているが、ちょっと太めである。
カウリングの形状が、零戦のイメージを左右する と良く言われる(?)が、このキットはあまり良いできではないようだ。 プロペラは、きちんとスピナーパーツと分かれており、タミヤのような苦労はない。スピナーに調整用の穴を3ヶ所開口してある。 |
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◇降着装置
ここは、少々太めで零戦のきゃしゃな感じが出ていない。また、カバー類も厚く、イメージを悪くしている。
ここも、ストレートに作ってあるが、ブレーキパイプだけは、極細のハンダ線で追加してある。 |
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◇小物
主翼の20mm機銃の銃身は、0.8mmのアルミパイプの先を千枚通しで拡げたもので作ってある。
また、ピトー管も0.6mmのアルミパイプと0.3mmの真鍮線との組み合わせたものとしてある。 アンテナ柱はキットのものをそのまま使用した。 胴体下面の燃料タンクは、タミヤの52型乙(丙型から改造した)に流用してしまった。 |
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◇塗装・マーキング
基本塗装は、下面:明灰白色、上面:暗緑色の中島製であるが、南方の強い日射しを受けて激しく退色している様子を表現してみた。グリーンの明るい部分は、ロシア戦車色やダークイエローの吹き付けである。
日の丸などはマスキング+エアブラシであるが、垂直尾翼の機番を含めて細かいマーキングは全てキットのデカールを使用してある。 |
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◇まとめ
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◇参考資料
1) 世界の傑作機(新シリーズ)No.7 1987年7月号 零式艦上戦闘機11型〜21型
2) 世界の傑作機(新シリーズ)No.9 1986年3月号 零式艦上戦闘機22型〜63型 3) モデルアート 1995年10月号 4) モデルアート 1995年11月号 5) モデルアート 1984年12月臨時増刊号 零戦 6) Aearo Detail 7 三菱零式艦上戦闘機 ※資料(5)と(6)は毎度の事だが、増原氏からお借りした。いつも、ありがとうございます。 |