MODELLBAU |
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1:48 三菱 零式艦上戦闘機32型 (Tamiya) |
製作:1996年11月9日
記事:1996年11月11日 |
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タミヤの一連の零戦シリーズの1つである。古いキットではあるが、プロポーションやディテール感が良く、なんと言っても価格が安い傑作キットである。
後期型バリエーションとして、52型丙とこの32型の両方発売されていいるが、胴体やエンジンパーツ、5人?も付いているフィギュア以外は、別パーツでカウリング上部の気化器空気入口の形状や座席なども、きちんと32型と52型では違っているなど、好感が持てるキットである。 |
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◇コクピット・キャノピー
座席の軽め穴をピンバイスで開口し、シートベルトを追加してある。ヘッドレストの後ろにピンバイスで軽め穴を開けて置くと精密感が増す。
照準器のガラスは、いつものようにお煎餅の袋に入っている極薄の透明プラで作り替えてある。
タミヤのキャノピーは、少々幅が狭い。できるだけ胴体にフィットするように組み立てたが、段差ができてしまった。形状も第3風防の、第2風防とのオーバーラップ部分が細すぎたりするので、塩ビで絞り直すか、市販のキャノピーと交換したいところである。 |
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◇胴体
このキットが発売されたころのタミヤは、凸彫りと凹彫りが入り交じったパネルライン表現を取っているので、凸彫りとなっているパネルラインを凹彫りに彫り直してある。塗装後に気が付いたのだが、垂直尾翼で一本彫り忘れがあった。
カウリングを接着すると、胴体最前部と下面に不要な切り欠きがある。オイルクーラを取り付ければ隠れると思っていたが、ダメであった。52型では、カウリングのこの部分が長いため問題はない。 |
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◇主翼・尾翼
ここも、胴体と同じで凸彫りを凹彫りに直し、翼端灯を透明プラ材で置き換えてある。
尾翼については問題なく、パネルラインを直しただけである。 |
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◇エンジン・プロペラ
エンジンは、最初からプッシュロットを自作するようになっており、ちょっと不親切な感じである。
プロペラは、スピナー先端部品と一体モールドなので、一度切り落としてから、スピナーだけを組み立ててから形を整え、パネルラインやピッチ調整用穴などを表現してやる。最後にプロペラを一枚づつ、取り付け角度に気をつけて、接着してある。 スピナーは、一回り小振りな気もするが、そのまま使用した。 |
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◇降着装置
主脚カバーの取り付け金具の間にブレーキパイプが通っているので、組み立て説明書の通り、細い角ヤスリで溝を開け、極細ハンダ線でブレーキパイプを自作してある。
尾輪は、押し出しピンが目立つのでパテで修正したぐらいである。 |
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◇小物
増加タンクも付けなかったし、アンテナ、ピトー管などの小物も全て、キットのものを使用した。
資料(2)の写真を見ると、アンテナは根元で折れているが、無線機が使えなくて切り取ったものか、ダメージのためかは分からない。ここでは、完成直後ということで、普通通りにアンテナは付けてある。 主翼上面の主脚格納支持棒は、0.3mmの真鍮線で作り直してある。 |
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◇塗装・マーキング
塗装は、全面:明灰白色でキット指定塗装の「報国-872」Q-102号機である。
日本軍が捨てていった機体で、米軍が撮ったと思われる良い写真が数枚残っている。これは資料(2)にも掲載されている。 塗装は極々常識的な方法で、機体に1000番のサーフェイサーを吹き、最初に日の丸とフラップ上部の歩行禁止部分を囲っている赤線部分をざっと塗装する。日の丸と赤線部分をマスキングし、明灰白色を塗装してある。 ちなみに、この赤線は資料(2)の写真では確認できない。塗装されていなかった可能性もあるが、あとで消えたか塗りつぶしたと言うことで、アンテナと同様に完成・配備直後の姿を再現してみた。 カウリングは、Mr.カラーのカウリング色にさらに明灰白色を入れたもので塗装してある。スピナーやプロペラは、写真でははずれているので、確認できないが無難なところで銀色にプロペラ裏面のみ、暗褐色とした。 機体と垂直尾翼のマーキングはキットのデカールの余白をできるだけトリミングして使ってある。最後にいつもは、半艶消しのクリアを吹くところであるが、例の「飴色」を表現して見ようと、クリアオレンジを混ぜたもので仕上げた。塗料段階で見ると入れ過ぎたかと思うぐらいであったが、普通のクリアと少しも変わらないデキになってしまった。次の21型ではもう少し研究して見ようと思っている。 汚しは、アクリルのフラットブラックとパステルの黒のみで、最低限に押さえてある。 |
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◇まとめ
32型は零戦の中でも、「異形(いぎょう)のもの」のようで、連合軍のコードネームもこれだけ、「HAMP」になっていた。たぶん、一番人気のない零戦だと思われる。
完成してみると、全面グレイに日の丸、黒のマーキングとシンプルな感じで、悪くはないできになったが、最近発売されたハセガワの1/48を購入して製作する気分には今のところなれない。 |
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◇参考資料
1) 世界の傑作機(新シリーズ)No.7 1987年7月号 零式艦上戦闘機11型〜21型
2) 世界の傑作機(新シリーズ)No.9 1986年3月号 零式艦上戦闘機22型〜63型 3) モデルアート 1995年10月号 4) モデルアート 1995年11月号 5) モデルアート 1984年12月臨時増刊号 零戦 6) Aearo Detail 7 三菱零式艦上戦闘機 ※資料(5)と(6)は毎度の事だが、増原氏からお借りした。いつも、ありがとうございます。 |