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製作:1997年2月23日
記事:1997年3月10日
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このスピットファイアに限らず、タミヤとのダブルブッキング?が相次いでいる1/48であるが、タミヤのキットのほうが作り易く、値段も安いのが一般的である。
デキの方はというと、一長一短といったところだろうか。
スピットファイアはタミヤがMk.Ia、Vb、Vb Trop、とスピットの初期型を発売しているのに対して、ハセガワはMk.Vb、Vb Trop(ボークスフィルタ)、Vb Trop(アボーキフィルタ)、VIb、Vb(ハイグレード)とMk.V中心のシリーズとなっている。
ハセガワのスピットのデキはというと、気化器空気取入口付近のパーツの合いが悪いのと、機首上面が平板過ぎる点、主脚がいまいち実感欠けている点などが、不満が残る点である。
タミヤのスピットがあまり問題がないだけに、ハセガワのキットは「二番手」ということになろうか?
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◇コクピット・キャノピー
モールド+デカールの計器パネルで、ストレートに組めば問題ない。
当初、計器パネルを塗装で仕上げようと思ったのだが、うまく行かずにデカールのお世話になってしまった。
デティールアップとして、フレームの軽め穴を開口したこと、シートベルトを追加したこと、照準器のリフレクタを極薄の透明プラ板(オセンベの袋などに良く入っている)に置き換えたことぐらいである。塗装は、グリーングレイ一色である。
キャノピーは、初期型(Mk.IやMk.IIと同じ)と後期型が選べる。中央キャノピーに至っては3種類も入っているのだが、残念ながら違いが良く判らない。また、バックミラーも丸形と角形の2種類が用意されている。
ちなみに、初期型のキャノピー(ウィンドシールドと中央キャノピー)はレベルのMk.IIaに流用した。
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◇胴体
特に問題ないが、気化器のエアインテーク付近の合いが悪く、整形に手間取ってしまった。
コクピット直下に着陸灯?が付いているが、モールドのみの表現なので、ピンバイスで穴を開け、透明プラ材でガラスを再現してある。さらに反射鏡として、丸く打ち抜いてプレスしたブリキ板を仕込んである。
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◇主翼・尾翼
ここも問題ないが、今回は切断翼の機体を選んだ。
翼端灯はいつものように赤と青の透明プラ材で置き換えてある。
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◇エンジン・プロペラ
エンジン周りは、スピナ直後のカウル上部が平板過ぎ、全体的なイメージを悪くしている。ここは完成後に気付いたため、残念ながら修正できなかった。
スピナとプロペラとも2種類ずつ用意されているが、このプロペラの固定方法は、ものすごく組み立てにくい。
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◇降着装置
主脚柱は、少々太いようで、タイヤもストレートに組むと、主脚柱から離れすぎてしまう。(ここも修正できなかった)
ブレーキパイプは、目立たないので追加していないが、トーイングフックのアイボルトが開口していないので、ピンバイスで開けてある。
主輪がハブの違いで2種類用意されている。この機体は飛行中の写真しか持っていないが、一応穴あきタイプとした。
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◇小物
20mm機銃をはじめ、アンテナマスト、ピトー管など全てキットのものを使用した。20mm機銃口は、赤いテープでシールされている状態としするので、開口はしていない。
キットには、爆弾もセットされているが、今回は使用いていない。
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◇塗装・マーキング
塗装は、タミヤのMk.Vb指定塗装にもなっている、第316飛行隊のSZ◎X(S/N BL479)とした。
この機体は、Mk.Vb切断翼タイプとしては有名で、きれいな飛行中の写真が残っている。
下面:ミディアムシーグレイ、上面:ダークシーグレイ+ダークグリーンの標準迷彩塗装である。
ラウンデルやコードレターを含め、全てマスキング+エアブラシで仕上げてある。
シリアルと細かい注意書きは、タミヤのMk.Vbから流用した。(このデカールはタミヤから通販?で5枚ほど注文して手に入れた)
汚しはあまりくどくならないように、薄めたエナメルのフラットブラックでスミ入れしてあるぐらいである。いつものように、最後にセミグロスのクリアをエアブラシして、仕上げてある。
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◇まとめ
完成後、やっぱりカウル上面と主輪部分が気になってしまうので、次にMk.VIあたりを作る時は、ぜひ修正したい部分である。
最後に、角形バックミラー(こういう英語はないらしく、リアミラーあたりが正しいようだ)を取り付けたが、この時になって初めてSZ◎X機のキャノピーが初期型である事実に気が付いた。
ここまで来てはどうしようもないので、写真を取られたあと、戦闘中に破損して後期型に交換されたことにする。
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◇参考資料
1) 世界の傑作機 1975年2月号 スピットファイアMk.I〜XVI
2) エアカムシリーズ No.3 Spitfire Mk.I〜XVI
3) Spitfire in Action AIRCRAFT No.39
4) Aearo Detail Spitfire
※資料(3)と(4)は増原氏からお借りした。いつも、ありがとうございます。
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