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製作:1990年6月5日
記事:1994年9月4日
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1970年代後半のキットで、この頃のモノグラムは合いが悪いキットが多いが、このキットはましなほうかもしれない。
特にディオラマを考えてか、エンジンや機銃の点検パネルが開閉選択式になっているのだが、これらにガタがあることが多く、固定してしまう場合には、非常に苦労させられる。
Me262は、人気のある機体なのでキットも多いが、なぜか1/48は少なく、最近トライマスター(現在はドラゴンに金型が移っている)が発売するまでは、このモノグラムが唯一だった。
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◇コクピット・キャノピー
バスタブ型で座席一体のコクピットパーツに、計器板+フットバー、操縦桿、スロットレバー、照準器がついている。パーツ数は少ないが、簡単に実感あるコクピットができてしまうあたりは、さすがにモノグラムである。
シートベルトを追加して照準器は形が違うようなので、パラバンや透明パーツなどで作り直した。キャノピー内部の防弾板は付いていない場合が多く、今回選んだ機体も装備していない。
キャノピーは、モノグラムらしく、良いできである。
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◇胴体
外形は問題ない。パネルラインはモノグラムタッチの凸線なので、キットのラインをテンプレートにして、アクリルカッターなどで凹線に彫り直した。
前輪式なのでしりもちをつかないように、機首部にはおもりを入れ、機首部の30mm機関砲がパーツ化されているが、開けて見せるつもりはないので、入れなかった。
この機首部は、どうした訳かパネルごとにパーツ化されているのに、30mm機関砲の機銃口が開いていない。ピンバイスややすりなどで開口したが、実機とはちょっと違うものになってしまった。
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◇主翼・尾翼
主翼はMe262の薄翼が、良く再現されている。尾翼も何も問題なく、両方ともパネルラインを凹線に直しただけである。
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◇エンジン・エグゾースト
エンジンポッドと主翼との合いが悪くて苦労させられた。
エンジンも片側だけついているが、機首の30mm機関砲と同様に、中途半端なモールドで、そのままでは見せれないし手を入れるのはめんどうだし、私の場合はいつも不要パーツとなってしまう。
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◇降着装置
各脚ともいかにもモノグラムらしい実感あるモールドでできている。ブレーキパイプもいっしょにモールドされている。キットのままでも、実感がある仕上がりとなるので、そのまま使用した。
各タイヤも問題ないが、前輪のホイールにヒケが出ているので、ハブのモールドを消さないよう、慎重にパテ埋めして修正する必要があった。
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◇小物
ループアンテナは薄いアクリルテープ(アートワーク用のパターン線)で作った。
今回、選んだ機体は外翼のロケット弾ランチャーを装備しているので、キットのパーツを使ったが、ランチャーにロケット弾をつける穴がボコボコ開いているので、ロケット弾自体も着けないといけなくなってしまった。
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◇塗装・マーキング
スイスに亡命した有名な9./JG7所属の3+|(W.Nr 500071)とした。
塗装は、下面:RLM76、上面:RLM81+RLM82のスプリンター迷彩。全てマスキング+エアブラシで塗装した。
スワチカやハーケンクロイツもマスキング+エアブラシで塗装し、胴体の黄色と赤色の国防帯などもマスキング+エアブラシで仕上げたのだが、機番の3のみをインレタを使った。
最初はインレタの方がすっきり出来上がると思っていたのだが、完成してみると書体の違いやスワチカの白色との色合いの違いなどが目についてしまい、全体的にできが悪いイメージになってしまった。
できることなら、塗り直したいところではあるが・・・
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◇まとめ
ちょっと、手間がかかったがそれなりにかっこいいできあがりとなった。もう少し、手間がかからずに、値段も手頃なキットが、是非ほしい機体なのだが・・・
ところで、このキットは外翼に装備するロケット弾だけでなく、爆弾類や夜戦用の実験機であるV056機が作れるように、リヒテンシュタイン・レーダのパーツも入っていた。
(1988年に再販された時の説明書には、V056については載っていない)
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◇参考資料
1) 第二次大戦 ドイツ軍用機 航空ファン別冊 No.33
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