MODELLBAU
1:48 Henschell Hs129B-2 (Essi)

Hs129B-2_1
製作:2002年1月15日
記事:2002年1月21日
このキットが完成するだいぶ前にメーカであるESSIは、なくなってしまった。
このHs129が、メーカとしての第2作目で、1作目のHs123ともども、大きく期待されたメーカだったが、品質がなかなか向上せず、安かろう悪かろう的なメーカとなってしまい、いつのまにか無くなってしまった。

ただ、作っていた機体には、ViggenやG-91など1/48としては、今でも貴重なキットがいくつかあったので、どこかで再販してくれないかとも思うのだが、金型が処分されてしまったか、どこからも出てこない・・・

◇コクピット・キャノピー
コクピットは、座席やインパネ、操縦桿ぐらいしかついていない。側面にプラ板を張って目隠しとしただけで、あとはキットのまま。
私が購入したキットのキャノピーは、なんと気泡がたくさん入っていて、最初から銃撃にあった状態となっていた。これを作り直そうと思っていたのが、完成が遅れた最大の理由なのだが、ハセガワから新キットも出ていることだし、そのまま作ってしまった。

◇胴体
柔らかいプラスチックで、凸ラインでパネルが表現されている。
すべて、アクリルカッターなどで凹線に彫り直したが、参考にした航空ファンの図面とまったく同じになっていた。たぶん、出典がどちらも同じなのだろう。

中央部の機関砲機関部のパネルは別パーツだが、見せるほどの中身もないので、固定してある。また、胴体下面の薬莢排出口がないので、開口して、プラペーパでモールドを追加してある。

◇主翼・尾翼
こちらも、すべてラインを彫り直し、厚めの翼端を削り込んである。
ただし、主翼のエルロンだけは、キットのままではちょっとひどすぎるので、一度切り離し、主翼側をエポキシパテで修正して、エルロンもプラ板などを張り付けて修正してから、再度、接着した。
ここは、実機ではスリットが開いているのが本当で、下から見るとスリットがはっきりと確認できる。

水平・垂直尾翼とも、形やモールドは良いが、翼端が厚いのが難点である。

◇エンジン・プロペラ
エンジンもパーツ化されているが、ひどいデキであるが、プロペラとスピナを付けるとほとんど見えなくなるので、そのままとした。
カウリングは、側面のスリットがただのパネルラインとなっているので、デザインナイフを使って彫り込んである。気化器インテークや排気管は、ちゃんとB-0〜B-2型用が用意されていてる。
忘れられている? カウリングについている計器は、ランナーの輪切りと、流用デカールで再現して見た。

エンジンカウリングと、主翼側のフェアリング部とどうやって接着するのか、よく判らないパーツ構成なので、フェアリング側にプラ板を積層して、カウリング支持架としてある。

プロペラは、特に問題もない。スピナーはちょっと、先後のパーツの合いが悪かった。

◇降着装置
脚関係は、モールドとしては、今二つのできだが、ブレーキパイプを追加しただけとした。

Hs129B-2_2 Hs129B-2_3 Hs129B-2_4
◇小物
30mm機関砲は、フェアリングはまぁ良いとして(本当は薬莢排出口を開けないといけないが)銃身が75mmクラスの太さになっているので、フェアリング先端部分と銃身部分を、Fw190(ハセガワ)の不要パーツから流用した。

翼端灯は無視してしまったが、ピトー管は金属パーツで作り直し、方向探知アンテナは、基部だけを使って、アンテナ自体は、ファインモールドのエッチングパーツを使用した。

◇塗装・マーキング
塗装は指定通りの、下面RLM65、上面はRLM70+RLM71の標準パターンとした。
マーキングは、キット指定のR+-、0573であるが、キットのデカールは使いものにならなかったので、流用デカールとマスキング+エアブラシで仕上げてある。
スピナーの塗装は、赤一色に塗ってしまったが、完成してみると派手すぎたようだ。

汚しは、強めに下面は、アースレッド、上面はフラットブラックを使ってある。写真でみると主翼上面の排気汚れが目立つので、グレーのパステルを使ってみた。

◇まとめ
全体形は、大きな問題ないのだが、組み立てにくいとか、主翼後縁が厚すぎるとか、細部パーツがだるいとか、形が違うとか、やはり疲れるキットだった。

ハセガワから新キットが出ているので、B-1の砂漠迷彩機でも作ろう。

◇参考資料
1) 第二次大戦ドイツ軍用機航空ファン別冊 No.33