MODELLBAU
1:48 Yakovlev Yak-9T (ICM)

Yak-9T_1
製作:2004年1月23日
記事:2004年1月24日
ICM最初の1/48スケール飛行機キットだと思う。

機種の選択は良いとして、できはあまり良くない。しかし、いまでも第2次世界大戦のソ連機はキットが少なく、これも貴重なキットではあるので、適当な改修を加えて完成させることとする。


◇コクピット・キャノピー
コクピットは、あまり良いできではないが、資料も少ないのでガンサイトを作り直して、シートベルトを追加しただけである。
メーターパネルはデカール仕上げとなっている。

キャノピーは、とても開閉しそうに見えない一体成型で、作業がやりずらいし、形状もちょっと違うような気がする。

◇胴体
胴体は、尾翼などと同様に、後部の布張り部分のモールドが大げさである。写真と見比べると、キャノピーから後ろの高さがちょっと不足している印象を受けた。

機首のオイルクーラの形状が悪く、イメージを損ねているので、プラ板などで修正して、”あごがしゃくれた”感じとしてみた。
このオイルクーラも胴体下のラジエータも、前から見ると内部には、”ただの板”しか入っていないので、網状にプレスされたプラ材を張り込んである。
機首の12.7mm機銃には、水滴状のフェアリングがあるようなので、プラ板で追加してある。

◇主翼・尾翼
主翼は胴体との隙間を、パテで埋めて、翼端灯をクリア材に置き換えてある。
エレベータは別部品だが、あまり、意味がないのでは?
主翼両側の付け根には、四角いエアインレットが開いているので、開けておいた。
尾翼は、リブのモールドが大げさだが、そのまま。水平尾翼は胴体側のフェアリングと段差ができるので、パテが大量に必要だった。

ところで、Yak戦闘機の主翼上面の両側には燃料計が付いていたのを、ご存じだろうか? 資料HP

◇エンジン・プロペラ
エンジンはパーツ化されているが、組み込まなかった。
エンジン周りは、もう少しデティールがあるようなのだが、資料不足でそのまま。
プロペラは、どちらが裏か表か判らないような形状だったので、十分に整形してある。

◇降着装置
基本的には良くできているので、省略されているトルクリンクとブレーキパイプ、脚扉の作動ロッドを追加してある。
Yak-9の3点姿勢は、角度が浅く、地を這うようなイメージである。
尾輪はキットのまま。

Yak-9T_2 Yak-9T_3 Yak-9T_4
◇小物
ピトー管、アンテナマスト、銃身などを金属部品で置き換えてある。
スピナーの37mm機関砲は、銃身の外側に短いスリーブがついているようだ。
アンテナ線は、細いナイロン糸(娘のウィッグから一本流用)で張ってある。

◇塗装・マーキング
マーキングは、Websiteで見つけた、白92番。グリーン系の塗装にシンプルな国籍マークで、私のYak-9のイメージに合っていたので、これを選んだ。 キット指定は、グレイ系で派手なものが多いが、こういったイメージの塗装は、Yak-3にとっておきたい。

塗装は、下面:ライトブルー(RLM65を使用)、上面:グリーン(RLM82を使用)とブラック(日本海軍のカウリング色を使用)の雲状迷彩。

マーキングは、シンプルな国籍マークと、味がある機番”92”だけなので、全てマスキング+スプレーで仕上げた。
ちなみに、キットのデカールは大判で、国籍マークや機番がたくさん入っている。使っていないので、何とも言えないが、質は良さそうに見える。

◇まとめ
このキットが完成する直前に、ICMは企業活動を停止してしまったようだ。(2004年当時のお話し・・・)
最近はすばらしい品質のキットを出していたので、非常に残念であるが、そのうちにどこかのメーカから再販されることを期待している。ちなみに、最近、ある模型店のICMコーナーを覗いたら、このYak-9を残して、他のキットはきれいに無くなっていた。

完成したYak-9は、バランスの取れた格好いい飛行機であった。このキットが、もう少し作りやすかったら、もう1機ぐらい作りたい気もするのだが・・・

◇参考資料
1) いろいろなインターネットサイトから