MODELLBAU
1:48 McDonnell F-101B Voodoo (Monogram)

F-101B_1
製作:2003年5月25日
記事:2003年5月25日
1/48スケールのF-101は、このモノグラムのものが唯一だと思ったが、確かバリエーション替えで、RF-101Fもあったような気がする。
B型は、ANG(Air National Guard)やカナダ空軍で、長い間、制空任務に使われていて、塗装はすっきりとしたものが多いが、この指定塗装のように派手なものは、少なかったように思う。
派手で有名なところでは、カナダ空軍の退役記念塗装などがあるが・・・

このF-101Bは、長年、会社でお世話になった、増原氏の退職記念として製作したもので、機種や塗装も氏のご指定としてある。キットも提供して頂いたので、滑走路を模した展示台と、ハセガワからでている地上支援機材セットを付けて、ディオラマ風に仕上げてあるので、そちらもご覧いただきたい。

◇コクピット・キャノピー
コクピットは、いつものモノグラムらしい仕上がりで、イジェクションシートなども含めて、資料と比べた範囲では、良くできているようだ。
塗装は、キットの指定を基本としているが、レーダースコープや照準器(HUDではない?)などは、光ものを仕込んである。

キャノピーに付けるリアミラーは、キットには透明パーツが付いているが、アルミテープとプラ板から作り直してある。
キャノピーを持ち上げるロッドの断面形状が、実機と違うようだが、目立つところではないので、そのままとしてある。

◇胴体
パネルラインのモールドを彫り直してある。キットオリジナルのパネルラインは、ヒンジのモールドがヘビーだが、さらりと流してある。選んだ塗装に合わせて、胴体側面にある編隊灯は削り落とした。

主翼付け根にある、エア吸気・排気口のモールドが、甘いところがあるのだが、修正は困難である。

◇主翼・尾翼
主翼は、上下部品の分割ラインが、前縁スロットの中央に来ていて、合わせ目の処理に手間どった。胴体と同じく、翼端についている編隊灯を削り落とし、翼端灯は透明パーツに置き換えてある。
フラップパーツが、フラップダウン状態となっており、内部モールドもすばらしい仕上がりであるが、取り付けが、不親切で気を使わせられる。

垂直尾翼にも編隊灯のモールドがあるので、削り落としてある。尾灯は、垂直尾翼の上端後部が、結構、大きく透明部品となっているので、ここも透明パーツで置き換えてある。

水平尾翼は、キットの構造上、出来上がりの安定感に疑問だったのだが、0.3mmのプラ板を取り付け部分に挟むと、安定に可動するようになった。

◇エンジン・エグゾースト
エアインテークは、エアダクトやエンジンのファンブレードまでが再現されている。エアスプリットの下端のつながりが悪いが、適当なところで妥協してある。

B型の特徴である長大な、アフターバーナーのパーツは、断面が円形ではなく、つぶれた形となっているが、この形でないと、胴体との相性が悪いようだ。
このパーツのモールドをやり直すのは、根気が必要であった。こういった円形の部品のスジ彫りには、何か、専用工具が欲しいところである。

◇降着装置
脚庫内部も含めて、モノグラムらしいタッチでできあがっているので、基本的に、キットのまま。
前脚のパーツを、資料(3)を参考に、真鍮線と真鍮パイプで、デティールアップしてある。

F-101B_2 F-101B_3 F-101B_4
◇小物
ピトー管を、真鍮パイプと真鍮線で作り直し、各部のアンテナは、プラ板で作り直した。機種のセンサー部品はキットのままとしたが、やはりオーバースケールであった。
レドーム上の赤外センサーや、コクピット左側面のライト、胴体上下の航行灯などは、透明パーツで作り直して、”きらり”とさせてある。

F-101Bの最大の特徴と言って良い、回転式のミサイルベイは、ミサイルも含めて、キットのままである。

◇塗装・マーキング
塗装はキット指定の、87th Fighter Interceptor Squadron/Air Defense Command
資料が見つからなかったので、箱絵を参考にしてあるが、だいぶ、塗り易さや見栄えを優先してある。
基本塗装は、Air Craft Grayの単一塗装。垂直尾翼のブルーは、車用のスカイブルー(GSIクレオスのMr.Color 34番)をそのまま使ってある。

垂直尾翼の星は、デカールを使ったが、胴体のシェンブロンは塗装で仕上げて、国籍マークは白部分だけを塗装して、その他はデカールを使った。

◇まとめ
2002年11月に、キットを預かってから、7ヶ月。ようやく、納入することができた。
この間、花粉症で2ヶ月間、作業ができなかったり、公私とも忙しかったりしたが、他のキットも含めて、何と10ヶ月もキットが完成していなかった。

このキットは、もちろん?自分の分を、もう1個、持っているが、そちらは、テキサスANGとカナダ空軍が指定塗装となっている。やはり、テキサスANGあたりを、T-33とセットで並べてみたいものだ。

◇参考資料
1) 世界の傑作機 1975年3月号 F-101 ブードゥー
2) 世界の傑作機 1979年7月号 センチュリー・シリーズ
3) Model Art 2001年1月号 No.576
4) その他、たくさんのインターネットホームページから

◇”ディオラマ風”展示台
F-101B_2
展示台のベースは、コルク材のメモパネル。木の部分を水性ニスで塗装して、1.2mmプラ板で滑走路を作製
滑走路面の塗装は、タミヤのサーフェィサーカンスプレーのまま・・・
F-101B_3
搭乗用のハシゴや、ミサイル運搬用ドリーなども欲しいところだ。
無いものねだりをすれば、ネームプレート(銘板)も、欲しいところだ。
F-101B_4
エンジン始動用のエアコンプレサー・電源車
塗装は、OD色の指定となっているが、ANGなどの機材は、この色。黄色に塗装して、レッドブラウンで、タッチアップをしてやると、気分はサンダーバード(国際救助隊)の車両を作っているようだ。
F-101B_3
油圧テストスタンド車
写真などを見ると、こういった機材には、もう何種類かあるようだ。ハセガワの支援機材セットには、人形も付いているのだが、デキが良くないので使っていない。
F-101B_4
妙に存在感のある消火器
F-101B_10
空対空核ミサイル ジニー(訓練弾)
冷戦時代に生まれた怪物である